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8月24日付 よみうり寸評

 阿川弘之さんが文芸春秋の巻頭随筆を担当したのは平成9年(1997年)の6月号からだった◆〈(よし)の髄から〉のタイトルで、以来足かけ14年、今発売中の9月号を最後に担当を降りるという。毎月の楽しみだったので寂しくなるが、89歳の高齢、編集部も了承とあれば仕方がない◆「残念ですが、ご苦労さまでした。長い間ありがとうございました」と申し上げる。前任の司馬遼太郎さんが急逝した後、1年余は月々違う人が書いていたが、やはり巻頭はしかるべき人で固定するのがいい。阿川さんは常任筆者にぴたりだった◆数々の名編を一々紹介はしきれないが、民主党の代表選が迫る今、かつて続、続々と3回にわたった「宰相私論」を思い出す◆戦後の首相のうち、阿川さんが「風格気品一頭地をぬいていた」としたのはやはり吉田茂首相。気品の裏にすぐれたユーモアのセンス。その後の歴代総理の大多数に欠けるのがそれだという◆ユーモアのセンスについて、そんな指摘を、菅さん、小沢さんはどう聞くか。

2010年8月24日14時09分  読売新聞)
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