
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37680 Content-Type: text/html ETag: "1006fb-15de-cce98e80" Expires: Sun, 22 Aug 2010 01:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 22 Aug 2010 01:21:42 GMT Connection: close
![]() 米軍イラク撤退 新政権の樹立を急がねば(8月22日付・読売社説)新生イラクが試練の時を迎えている。 イラク駐留米軍は今月末、開戦以来7年5か月に及んだ戦闘任務を終える。すでに現地時間の19日未明には、最後の主力戦闘部隊が撤収した。 だが、今後の治安維持を担うイラク政府は、国民議会選挙から5か月半たつというのに、事実上不在のままだ。その政治空白をついてテロが再び急増している。 新政権を速やかに樹立しない限り、この不安定な状況から抜け出すことはできないだろう。 イラクでは今年3月、新憲法下で2度目の国民議会(定数325)選挙が行われた。宗派色の薄い政治勢力がスンニ派イスラム教徒の支持を得て91議席を獲得、マリキ首相率いるシーア派勢力を2議席上回り、最大会派となった。 この両者が新政権の主導権を争い、連立交渉が難航している。 フセイン政権崩壊後のイラクではこれまで、多数派のシーア派がクルド人と共に政権を運営してきた。旧政権時代の支配層だったスンニ派は排除され、それが激しい宗派抗争の一因となった。 今回、スンニ派が政権入りすれば、宗派間和解の機運が生まれると期待されるが、時間の浪費が許される状況ではない。 最大時17万人を数えた駐イラク米軍は今月末で5万人に減る。残留部隊の主任務は、軍や警察などイラク治安部隊の養成で、治安維持はイラク人の肩にかかる。 イラクの新政権が未発足のままで米軍戦闘部隊が退くことには、不安の声もあった。 オバマ米大統領は、イラク戦争からの「責任ある撤退」を公約、「必要な戦争」と見るアフガニスタンへの兵力移転を進めてきた。11月には中間選挙も控えており、戦闘部隊の撤退を遅らせるという選択肢はなかったのだろう。 米・イラク間の協定では、残る米軍5万人も来年末に撤収する。「責任ある撤退」を完遂できるかどうかは、今後1年4か月の間にイラク治安部隊をどこまで育成できるかにかかっている。 「我々の独り立ちにはあと10年かかる」と、治安部隊幹部には米軍の駐留延長を望む声もある。 米政府には、イラク政府との協議を通じて、来年末以降の支援策についても示してもらいたい。 日本では、陸上自衛隊のサマワ撤収、空自の輸送任務終了とともに、イラクへの関心が薄れたように見える。 国際社会は今後も、イラクの動向を注視していく必要がある。 (2010年8月22日01時20分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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