HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 21 Aug 2010 03:12:30 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:一個百円のケーキ、二個ではいくら? 算数の問題なら答えは当…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年8月21日

 一個百円のケーキ、二個ではいくら? 算数の問題なら答えは当然二百円。でないと教室ではペケになる▼だが、子どもらも小売店で現実世界はそれほど単純でないことを知る。そこにはざらにこんな“算数”が存在する。「Tシャツ一枚千円、二枚買えば千五百円」。テレビ通販の“算数”は一層激しい。何かの商品の価格を例えば「驚きの一台一万円!」と告げた後で、しばしばこうくる。「今なら、もう一つお付けして、お値段はそのまま!」▼二台一万円なら、そもそも一台が五千円なのでは? 純粋な脳にはそんな疑問も浮かぶだろう。ところが、教室で学んだ算数を忘れた私たち大人は得てしてこう思う。「へぇ、お得だな」▼閑話休題(それはさておき)。通販の昨年度の売上高が四兆三千億円を超えたのだという。不振にあえぐデパート業界などを尻目に十一年連続の増加。それに与(あずか)って力があったのはインターネット通販の伸びらしい▼自宅にいながら、商品選びも注文も好きな時間にできる。便利は便利だが、その隆盛で、売る人と買う人、生身の人間同士の接触は減っていく。外に出ないのだから、この社会の「内向き」の世相を一層強めるかもしれない▼折しも、「hikikomori(引きこもり)」の語が英国の著名辞書に載ったとのニュース。ネットでの買い物の方は、呼んで「巣ごもり消費」というらしい。

 

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