HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Thu, 19 Aug 2010 02:14:01 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:暦と実感とのズレを、これほど感じる時季もない。立秋は過ぎた…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年8月19日

 暦と実感とのズレを、これほど感じる時季もない。立秋は過ぎたのだからもう秋だといわれても到底、納得できない▼猛暑日となる三五度はおろか、体温を超えるほどの気温も各地で当たり前のように記録されている。太陽は燦々(さんさん)。時折、吹く風もたいていは熱風、せいぜいが生ぬるい風だ。だが、暦の上ではあれも「秋風」。芭蕉の<あかあかと日はつれなくも秋の風>のような爽風(そうふう)の趣もまだない▼ところで、「秋風が立つ」といえば秋と「厭(あ)き・飽き」をかけて、男女の仲などが冷えることを指す。だが、同じ秋でも「秋波を送る」というと、逆に相手の関心を惹(ひ)こうとすること。この秋波とは流し目のことらしい▼今、その二つが入り乱れている感じなのが、代表選まで一カ月を切った民主党である。小沢前幹事長との間に秋風吹く閣僚らが、再選を目指す菅首相を支持して秋波を送れば、小沢支持派は別候補擁立に動きだし、首相とは秋風の気配▼鳩山前首相は、菅再選支持を重ねて表明しつつ、今日の自派研修会には小沢さんを招くというから、秋波と秋風がないまぜだ。一方、世論調査など見ると、国民と小沢さんの間には既に秋風立った感もあり…▼「秋風」か「秋波」か。結局は菅さんが小沢さんとの関係を明確にするしかないだろう。その決断を注視しよう。同党代表選とはそのまま首相選びなのだから。

 

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