
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37545 Content-Type: text/html ETag: "15c24f-15cc-64ed7a40" Expires: Wed, 11 Aug 2010 22:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 11 Aug 2010 22:21:42 GMT Connection: close
![]() 御巣鷹25年 墜落の悲劇を風化させるな(8月12日付・読売社説)日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落し、乗員乗客520人が犠牲となった惨事から、きょう12日で25年になる。 羽田空港を夕方に離陸し、大阪に向かう便だった。出張帰りのビジネスマンや夏休み中の家族がいた。お盆で帰省する人もいた。そうした人たちの人生が一瞬のうちに断ち切られた。 遺族や日航関係者らは毎年、8月12日に御巣鷹の尾根への慰霊登山を行ってきた。その慰霊碑の周辺を荒らす行為が続いているという。許し難いことだ。 日航社員を含め、一線で働く航空関係者の多くは事故以降の世代になったが、この悲劇を風化させることなく、起きたことの深刻さを語り継がなければならない。 「御巣鷹は安全の原点」と、日航は繰り返してきた。日々、安全の徹底に努める。それは航空業界全体の基本でもある。 単独機の犠牲者数では最大の事故として、今も世界の航空史に記録をとどめる。その後は、日本の大手航空会社は内外で乗客が死亡する事故を起こしていない。 しかし、惨事につながりかねないミスやトラブルは絶えないのが現状だ。そのたびに利用客を不安にさせてきた。 2001年には静岡県焼津市上空で、あわや空中衝突という日航機同士の異常接近があったが、これは管制官の誤った指示が原因だった。逆に、管制官の許可なく離陸滑走を始めるなど、運航乗務員の人為的ミスも少なくない。 御巣鷹事故では、捜査当局や事故調査委員会が、米ボーイング社の修理ミスによる、後部圧力隔壁の破断が原因と認定した。 このような修理ミスや、整備不良、設計ミスなど、機体に欠陥があっては、いくら機長らが最善を尽くしても事故は防げない。 国内の航空旅客数は、この25年で約4400万人から約9500万人に膨らんだ。航空交通の重要性は格段に増している。 運航や整備部門、管制、航空機メーカーなどが、それぞれ安全を徹底させることで、二度と悲劇を起こさない万全の体制を築いていかなければならない。 かつては国際線の輸送実績で世界一になった日航も、御巣鷹事故を境に業績が悪化し始める。ついに経営に行き詰まり、現在は会社更生法に基づき再建中だ。 社員の賃金カットや大規模な人員削減などのリストラも進めているが、安全最優先の大前提だけは崩さないでもらいたい。 (2010年8月12日01時03分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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