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8月10日付 よみうり寸評

 世界的指揮者の小沢征爾さんが、初めてヨーロッパに渡ったのは1959年、23歳の時だった◆神戸から貨物船でフランスのマルセイユへ。そこからパリまでは持参したスクーターを運転しての一人旅。この年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、飛躍への足がかりをつかむ◆当時の体験を描いた小沢さんの自著「ボクの音楽武者修行」の中に、指揮者を目指す後進に贈った言葉がある。「何より、柔軟で鋭敏で、しかもエネルギッシュな体を作っておくこと」◆食道がんの治療に専念していた小沢さんが、きょうから松本市で始まる「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の総監督を務める。9月の公演で本格的に指揮活動を再開する予定だ◆今月1日の復帰会見では、食道の全摘手術を受け、15キロやせたことを明かした。療養生活を支えた家族に感謝し、涙ぐむ場面も◆当面は医師と相談しながら、ゆっくりしたペースで活動を行うという。「世界のオザワ」の体調が万全になる日を音楽ファンは待っている。

2010年8月10日13時47分  読売新聞)
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