HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 03 Aug 2010 21:12:43 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:衆院予算委 物足りなさ残す初対決:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

衆院予算委 物足りなさ残す初対決

2010年8月3日

 菅直人首相と谷垣禎一自民党総裁が衆院予算委員会で論戦を交わした。新内閣発足後初の直接対決だが、物足りなさが残る。山積する課題の解決に向けて、党首討論などの場で議論を深めてほしい。

 民主、自民二大政党の党首による直接対決は、菅内閣発足後二カ月近くたってようやく実現した。政権発足直後の前国会での開催を民主党側が拒み、そのまま参院選に突入したからだ。

 鳩山前内閣発足後も予算委員会が開かれたのは約一カ月半後だった。民主党政権に、野党党首との論戦を回避したがる傾向があるのなら看過できない。まずはこの体質を改めるよう忠告したい。

 党首による直接対決の醍醐味(だいごみ)は、国の目指すべき方向性をめぐる骨太の議論だろう。

 菅、谷垣両氏による初の直接対決は約一時間半に及んだが、その点で物足りなさが残った。

 民主党代表として参院選惨敗の責任を負う首相が「消費税に関する発言がやや唐突に受け止められたことが大きな影響を与えた」などと、言い訳に終始せざるを得なかったことと無縁ではなかろう。

 一方、谷垣氏の質問は明確な答弁がなくても追い詰めることはしない「紳士的」スタイルで、追及不足との指摘も党内にはある。

 本格的な二大政党時代には、それぞれの党首が大きな方向性を示し、議論を尽くすことが国の針路を決める大前提だ。菅、谷垣両氏とも、今後の課題としてほしい。

 特に、与党が参院で過半数に満たず、衆院で再可決もできない「真性ねじれ」国会では、国政の停滞を避けるために、与野党がともに知恵を絞る必要にも迫られる。

 首相は「与党として丁寧な議論が必要だが、同時に野党にも、国民に必要な政策が実行されるような形で臨んでいただきたい」と、谷垣氏に協力を要請した。

 参院で多数派となった野党側にも、重い責任が課せられたことは言うまでもないが、ねじれ国会を乗り切る最大の責任を負うべき首相の発言から、不退転の決意を感じられないのはなぜか。

 今回の予算委から、玄葉光一郎公務員改革担当相が、菅内閣で復活した民主党政策調査会長として出席し、谷垣氏に続いて、石破茂自民党政調会長が質問に立った。

 政策責任者による理詰めの政策論争も、党首による骨太の議論とは趣が違う聞き応えがある。各党とも議論をより深めるための機会として活用してほしい。

 

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