HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 03 Aug 2010 00:14:16 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:東京拘置所の刑場が、今月中に報道関係者に公開されることにな…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年8月3日

 東京拘置所の刑場が、今月中に報道関係者に公開されることになった。民主党政権下で初めて死刑を執行した千葉景子法相の強い意向によるものだ。国会議員などを除けば外部への公開は初めてとなる▼死刑廃止論者で就任以来、執行に慎重姿勢だった法相が突然、執行命令書に署名した。死刑廃止を推進する議連や、人権団体から「変節」を問う声が上がったのも当然だろう▼法務官僚から強い圧力もあったはずだ。九月の代表選までわずかな任期であり、このまま職務を終えることもできた。選挙に落ち、民間人になってからなぜ執行に踏み切ったのか。その真意は測りがたい▼世論調査では85%を超える国民が死刑を容認しているが、執行は極端な秘密主義に覆われている。執行した死刑囚の名さえ、最近まで公式には明らかにされなかった。自ら執行にも立ち会った法相は、秘密のベールをはがそうという問題意識があったのだろうか▼昨年八月三日、東京地裁で初めての裁判員裁判が始まってから、きょうでちょうど一年。検察側が死刑を求刑する重大事件の審理は、これからが本番だ▼刑場の公開は報道関係者に限る必要はない。今後、極刑を選択する可能性のある裁判員の候補者が希望すれば、公開してほしい。死刑判決を下す覚悟を国民に求める裁判員制度なのだから、それぐらいの情報公開は当然のことだ。

 

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