HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 30 Jul 2010 21:12:34 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:民主参院選総括 政権運営に反省生かせ:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

民主参院選総括 政権運営に反省生かせ

2010年7月30日

 民主党が、惨敗した参院選を総括する両院議員総会を開き、出席者から党執行部の責任を問う意見が噴出した。参院選で示された民意を真摯(しんし)に受け止め、その反省を政権運営に生かすことが重要だ。

 菅直人首相(党代表)は冒頭「私の消費税をめぐる不用意な発言で厳しい選挙を強いることになり心からおわびする」と陳謝。

 また、枝野幸男幹事長は首相の消費税発言について「唐突感と疑心をもって受け止められた」などと指摘する総括案を提示した。

 これに続く出席者からの発言でも、首相の消費税発言を批判し、首相や幹事長ら執行部に責任を取るよう求める意見が相次いだ。

 確かに、首相の消費税発言は、税金の無駄遣いをやめることで政策を実現するという衆院選マニフェストからの方針転換と受け止められ、民主党への信頼を損ねた一因であることは否定できない。

 しかし、それだけではない。鳩山由紀夫前首相と小沢一郎前幹事長の「政治とカネ」の問題、米軍普天間飛行場返還をめぐる迷走、通常国会終盤での強引な国会運営なども、民主党不信につながったことを忘れてはなるまい。

 参院選で問われたのは、まさに民主党の政権政党としてのありようだ。敗因を消費税発言に求めすぎれば、有権者が民主党政権をどう審判したのか見失いかねない。

 今年六月以降の菅内閣だけでなく、昨年の政権交代以降を振り返り、身を正すことが必要だ。

 「政権の門」をくぐり、政権政党の重さを知った民主党にとり、参院選惨敗とねじれ国会は最大の試練だが、これを乗り越えられなければ、政権政党の資格はない。全党結束して知恵を絞るべきだ。

 首相は九月の代表選に再選を目指して立候補し、党内の審判を受けたい考えを表明した。対立候補擁立の動きもあり、八年ぶりに党員・サポーターも参加する本格的な代表選になる可能性が高い。

 選挙結果次第で、六月に就任したばかりの首相がまた代わる。頻繁な首相交代には批判もあるが、政権の体制が強化されるのであれば、致し方ない。

 代表選を、ねじれ国会を乗り越える知恵や、日本再生の設計図を競い合う場とすべきだ。

 気になるのは、常にくすぶる「親小沢」「反小沢」両勢力の確執である。党内抗争にうつつを抜かすのであれば、今度こそ有権者は愛想を尽かすであろう。民主党全体が肝に銘じるべきことだ。

 

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