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7月29日付 よみうり寸評

 〈わが子を見るより面白きはなし〉――夏休み、親子連れの旅姿をよく見かける。よちよち歩きの可愛(かわい)さも面白さも、それがわが子であれば、なおさらのことだ◆冒頭の言葉は井原西鶴の「日本永代蔵」にある。世の親心の多くはこれだと思うのだが、一方で児童虐待のニュースが後を絶たない。しかも、虐待の態様が激しくエスカレートしている◆横浜では、1歳2か月の女児が自宅でふたをした木箱の中に放置され、酸素不足で窒息死。21歳の母と37歳の同居の男が監禁致死容疑で逮捕された◆大阪・寝屋川では、中学3年14歳の長男の背中に、42歳の父親がライター用のオイルをかけ火をつけて、1か月半の大やけどをさせた。父親は殺人未遂容疑で逮捕◆厚生労働省によれば、2009年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待件数は4万4210件。19年連続で増え続けている。虐待で死亡した児童は0歳児が多い◆未熟な親の無軌道の犠牲か。〈父の怒りぞなつかしき〉などというしつけには遠い話ばかりだ。

2010年7月29日13時56分  読売新聞)
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