
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37608 Content-Type: text/html ETag: "10086d-15dc-bb9eeb00" Expires: Mon, 26 Jul 2010 20:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 26 Jul 2010 20:21:42 GMT Connection: close
![]() 防災ヘリ墜落 原因究明し山岳救難に生かせ(7月27日付・読売社説)埼玉県・秩父山中で遭難者の救助にあたっていた県の防災ヘリコプターが墜落した。 県と消防の救助隊員、民間ヘリ会社のパイロットら5人が死亡した。常に危険と隣り合わせの山岳救難活動とはいえ、痛ましい事故である。 ヘリは上空約30メートルで停止(ホバリング)していた。ワイヤロープを使って隊員2人を地上に降ろす作業中に「ばたつくような異音」がして谷の斜面に落ちた。 パイロットは経験豊富だったという。導入して4年の機体は今月、規定の点検を終えたばかりで、故障などは考えられないという。 専門家が指摘するのは、ホバリングと気象条件との関係だ。標高が高く、空気が薄いとエンジンの出力が落ち、機体が降下しそうになる。その際、主回転翼が作る気流の渦に自ら入り込んで制御不能に陥ることもあるそうだ。 また、山地では上昇気流・下降気流が発生しやすく、風向きが急に変わったり突風が吹いたりする。ホバリングの途中で強い風にあおられ、バランスを崩したことも考えられるという。 降下中、回転翼が樹木などに当たった可能性を指摘する専門家もいるが、はっきりしない。 警察や国の運輸安全委員会には、機体の検証や無事だった隊員、目撃者らの証言をもとに、事故原因の解明を進めてもらいたい。 近年、中高年を中心に登山ブームが広がっている。山の遭難事故も増えており、警察庁によると、昨年1年間の発生件数は1676件、遭難者数は2085人で、うち317人が死亡している。 いずれも過去最高の数字だ。遭難者の6割が55歳以上であることも見逃せない。 また、今回の遭難現場の一帯は、夏場の沢登りの人気スポットだった。涼とスリルが味わえるとあって、沢登りの人気は各地で高まっているが、滑落などの危険もあり、初心者には不向きだ。 登山者に、安全な計画作りや無理のない行動、体調管理が求められることは言うまでもない。それでも負傷したり、病気になったりしてしまったら、早めの処置が必要だ。救難ヘリを要請せざるを得ないこともあるだろう。 通報があれば、警察ヘリや消防の防災ヘリが出動する。その時に備えて、隊員たちは日々厳しい訓練を積んでいる。 ただ、気象条件や地形の状況によっては「飛べない」と判断することも必要だろう。“二重遭難”の悲劇は避けねばならない。 (2010年7月27日01時17分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
![]() ![]() ![]() |
![]() |
今週のPICK UPPR
![]()
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
▲この画面の上へ |
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |