
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37781 Content-Type: text/html ETag: "39682d-15c8-4ada7100" Expires: Wed, 21 Jul 2010 01:21:34 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 21 Jul 2010 01:21:34 GMT Connection: close
![]() 金元工作員来日 政府は「北」に拉致協議を促せ(7月21日付・読売社説)1987年の大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫・元北朝鮮工作員が来日した。23日までの滞在中、拉致被害者の家族らと面会する。 「国民に拉致事件への憤りと関心を持ってもらう」ためにと、政府が韓国側に来日を働きかけてきた。拉致被害者の家族も要望していた。背景には、韓国の李明博政権が北朝鮮に厳しい姿勢をとっていることもある。 金元工作員は、特殊訓練の一環として81年から83年にかけて「完全な日本人になりきる」教育を北朝鮮で受けた。その時の教師役が78年に東京から拉致された田口八重子さんだった。 金元工作員は、爆破事件までの過程を、日韓当局の聴取や手記の中で詳細に語っている。田口さんの家族との面会は、昨年3月に韓国・釜山で実現している。 その後、拉致被害者の横田めぐみさんとも「北朝鮮で会ったことがある」と、新たな証言をしたものの、拉致被害者の安否にかかわる決定的な情報が明かされることは、期待しにくい。 それでも、拉致後の消息を少しでも知りたいと思う拉致被害者の家族の気持ちに、金元工作員は誠実に応えるべきだ。 哨戒艦沈没事件で、韓国政府が「北朝鮮の魚雷攻撃」と断定するなど、北朝鮮のテロ国家の本質は何も変わっていない。 拉致問題でも拉致被害者の再調査の約束を実行しないまま、日朝間協議は2年近く進展がない。 金元工作員の来日は、民主党政権が拉致問題に真剣に取り組んでいる姿勢を示す狙いもあるのだろう。しかし、拉致の真相究明や被害者の帰国に向けた北朝鮮への働きかけを強めていくことこそ、重要である。 今回の来日には問題もある。 金元工作員は韓国で死刑判決を受け、その後、特別赦免となった元死刑囚だ。同時に、日本からすれば、大韓機を爆破した際に日本人名義の偽造旅券を使った偽造公文書行使の容疑者である。 出入国管理・難民認定法は、政治犯を除き、国の内外で1年以上の懲役・禁固刑を受けた外国人の入国を認めていない。今回は同法の特例の規定に基づき、千葉法相が特別に上陸許可を出した。 警察は本来なら金元工作員を容疑者として事情聴取すべきなのだが、それも見送る方針だ。 こうした措置が国益にかなうという政治判断はあり得るが、その理由については、政府として詳しく説明すべきだろう。 (2010年7月21日01時36分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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