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7月1日付 よみうり寸評

 〈人間万事塞翁(さいおう)が馬〉――吉凶も禍福も予測は不可能だから、災難も悲しむことはなく、幸福でも喜んでばかりはいられない◆中国の故事が起こりのことわざ。これがサッカーW杯日本代表・岡田武史監督の座右の銘だという。29日、パラグアイに敗れた後、選手らと食事の席でも、これを使ってあいさつしたそうだ◆そのサッカー人生、W杯の戦歴を思うと、いかにもとうなずける。近くは今大会、直前の国際試合で4連敗したがこの苦境がチームの結束を強めた◆チームが氏の求める理想像に近づいていったことは「勝つこと以上に指導者としての喜びだった」。主力選手のけがや不調がメンバーの新編成につながりもした◆W杯日本代表監督の務めを2度も果たしたのだが、思えば、2度とも前監督の更迭や病気降板による急きょリリーフだった。このあたりから〈塞翁が馬〉を座右の銘にしたのではないかと推測する◆塞翁が馬のような道を歩んで来たW杯監督の業。「(続投は)ないですね」が岡田監督の今の心境だ。

2010年7月1日13時51分  読売新聞)
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