HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 01 Jul 2010 23:15:06 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:きょうは、何の日か。手元の加藤迪男編『記念日・祝日の事典』…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年7月2日

 きょうは、何の日か。手元の加藤迪男編『記念日・祝日の事典』にはこう書いてある。「一年の折り返しの日」▼あんまり意識したことはなかったけれど、七月二日正午(うるう年は午前零時)が、ちょうど一年の真ん中に当たるらしい。サッカーとは違ってハーフタイムもなく、二〇一〇年はもうきょうの午後からいきなり後半戦に入る▼この区切りに、今年前半を顧みれば、無論、いろんなことがあったのだが、長期的な打撃という点で最たるものは宮崎県の口蹄疫禍(こうていえきか)だろう。初めて牛三頭の陽性が確認された四月下旬からでも、もう二カ月半近い▼ただ、六月十八日以降、新たな発生はなく、東国原知事はきのう、県内全域を対象にイベントや大会の開催延期などを求めた「非常事態宣言」の一部解除を発表した。家畜計二十七万頭の殺処分も前日までに完了しており、これが終息に向けた大きな“区切り”になってくれればと思う▼ただ、肝心なのはこれからだ。『徒然草』には、高い木の枝を切った者がもう軒先ほどの高さまで降りてきたところで、木登りの名人が初めて「気をつけなさい」と声を掛ける話がある。いぶかる人に名人は言う。「もう大丈夫というところからが一番、危ない」。だから、知事も「気のゆるみ」を一番戒める▼「後半」の早い時間帯に終息という決定的“ゴール”が見られるよう祈る。

 

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