
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38497 Content-Type: text/html ETag: "ad637-15ea-2236fb80" Expires: Tue, 29 Jun 2010 20:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 29 Jun 2010 20:21:42 GMT Connection: close
![]() 日印原子力協定 核軍縮と不拡散も強く求めよ(6月30日付・読売社説)日本とインドが、原子力協力協定の締結に向けて交渉を開始した。 インドは、核拡散防止条約(NPT)を不平等条約だとして加盟せず、独自に核開発を進めている核兵器保有国だ。12年前の核実験に際しては、対抗して核実験を強行した隣国パキスタンともども国際社会の制裁を受けた。 日本は、そのインドへの原子力協力をこれまで控えてきた。すべての国のNPT加盟を求め、新たな核兵器国の出現を許さず、核軍縮を進めて究極的に核兵器のない世界の実現を目指す。そういう日本の非核政策が根底にあった。 今回、方針を転換した以上、従来の政策との整合性が問われる。この点、政府の見解ははっきりしない。丁寧に説明すべきだ。 2年前、日本など原子力供給国グループ(NSG、現在46か国)は、インドへの輸出規制を「例外扱い」で解除することを全会一致で承認した。インドとの関係強化を目指す米国が主導した。 インドは、民生用の核施設を国際原子力機関(IAEA)の査察下に置き、抜き打ち査察を可能にする追加議定書にも署名した。 岡田外相は、「例外化」後のインドの行動を注視し、約束を着実に実行したことを確認して、今回の決断を下したと説明した。 経済成長が著しい大国インドは今後、エネルギー需要の急増が見込まれている。インドの原発を受注した米国やフランスの企業は、提携する日本の大手メーカーの協力が欠かせない。米仏両国からの強い要請も背景にあった。 地球温暖化対策、インドとの協力強化、日本の原子力産業の活性化などを考えると、原子力協力にはメリットがある。 反面、インドは核保有を不問に付され、査察対象とならない軍事用の核施設は存続できる。民生用原発の核燃料の確保にもメドがつき、乏しい国内のウラン資源を軍事用に回すことが可能だ。 ライバルのパキスタンが危機感を抱き、同様の「例外扱い」を求めるのも不思議はない。それを後押ししようとするのは中国だ。 インドへの例外扱いは、NPTを順守する加盟国に不満を抱かせており、ブラジルは、追加議定書に署名をしていない。 核不拡散に逆行する動きを止めるために、インドは核軍縮や不拡散で具体的な行動を取らねばならない。核実験全面禁止条約(CTBT)への署名・批准もその一つだ。日本は協定交渉の過程でインドに強く働きかけるべきだ。 (2010年6月30日01時57分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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