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6月24日付 よみうり寸評

 NHK編の〈20世紀放送史〉によれば、大相撲が初めてラジオで放送されたのは1928年1月12日、当時の春場所からだった◆野球はその前年8月、夏の甲子園、当時の全国中等学校優勝野球大会が初放送されている。野球より歴史の古い相撲だが、放送されたのは野球の方が早かった◆昭和初期の大相撲は人気力士が出ず、不況も重なって経営難だった。ラジオ放送については、今では考えられないことだが、「放送を許せば、わざわざ国技館へ足を運ぶ人がいなくなる」と反対論が起きている◆だが、当時の出羽海親方が「ラジオで聞いた人はきっと国技館へ来る」と決断。この場所前半の入りはよくなかったが後半は伸び、ラジオで人気回復といわれた◆それから82年余になる。ずっとラジオ、テレビで放送を続けてきたNHKが「名古屋場所の中継をやめることも選択肢の一つ」と表明した。賭博で緩んだ相撲界の泥沼が、前代未聞の事態を招いた◆NHKの当惑は、そのままファンの当惑と怒りにつながっている。

2010年6月24日14時12分  読売新聞)
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