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6月22日付 よみうり寸評

 <イマダ モッケイタリエズ フタバ>――不世出の名横綱・双葉山が69連勝をストップされた1939年(昭和14年)1月15日に知人に打った一通の電文である◆モッケイとは木鶏で木彫りのニワトリのこと。中国の古典に出て来る。鍛え抜かれた闘鶏は、木彫りのニワトリのように、敵に対して、いささかも動じない。それなのに相手の方が逃げて行く◆この話を念頭に、双葉山は「我はまだ木鶏の境地に達していない」と敗戦の心境を述べたものだ。大力士の風格を伝えるエピソードとして知られる◆そんな双葉山、初代時津風親方には昨今の大相撲のていたらくはとても見せられない。「現時点で場所の開催を見送らざるを得ない可能性も」と武蔵川理事長◆7月4日に決めるというが、名古屋場所は開催の是非が問われる事態になっている。もし中止なら、戦後は1946年の夏場所が国技館改修のために開催できなかった時以来のことになる◆木鶏の風格は遠く、賭博で右往左往する力士、親方衆の姿が情けない。

2010年6月22日14時13分  読売新聞)
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