
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38110 Content-Type: text/html ETag: "add6c-15d6-bc372540" Expires: Mon, 21 Jun 2010 21:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 21 Jun 2010 21:21:38 GMT Connection: close
![]() 人民元改革 中国は緩やかな上昇の容認を(6月22日付・読売社説)中国の中央銀行である中国人民銀行が、「人民元相場の弾力性を高める」と発表し、人民元の切り上げを容認する姿勢を打ち出した。 緩やかな元高は、中国ばかりでなく、世界経済にとってもメリットが大きい。言葉通り、中国は国際社会が納得できる元切り上げを実現すべきである。 リーマン・ショック前の2008年7月から、中国当局は大規模な市場介入を続け、1ドル=6・83元前後で相場を固定してきた。 しかし、今週末にカナダで開かれる主要20か国・地域(G20)サミット(首脳会議)では、人民元問題が議題になる見通しだ。 サミット前に、中国は自主的な改革姿勢をアピールし、米国などで高まっている元の切り上げ圧力を回避する狙いだろう。 ところが、中国当局が21日に示した元相場の基準値は、前週末と同じ1ドル=6・8275元だった。上海外国為替市場の取引は、基準値より元高にはなったが、今後の動きは不透明だ。 大幅切り上げにはやや慎重な姿勢もうかがえる。改革のポーズだけでは、失望感が広がる。外圧もさらに強まるに違いない。 人民元相場は、2005年7月から3年間で、対ドルで約2割上昇した。今後も、それくらいの切り上げペースが必要でないか。 注目されるのは米国政府の出方だ。米国は4月、中国を為替操作国に認定することを先送りし、中国の自主的な判断を待った。 貿易不均衡の拡大を背景に、議会では対中制裁法案が浮上している。元安が是正されない場合、米中摩擦が激化する恐れがある。 元切り上げは、中国にとっても喫緊の課題と言えよう。元高の抑制を目的に相場介入を続けた結果、副作用が顕在化した。 大量のマネーが市中にあふれ、不動産価格が高騰し、消費者物価も上昇している。景気は過熱気味で、バブル経済の状況だ。 このバブルが崩壊し、景気急減速を招けば、中国経済は大打撃を受け、世界景気にも響く。 中国は、輸出主導から内需主導型へ転換する途上にある。インフレを抑制し、成長を維持するには、経済力に応じた元の上昇を受け入れねばなるまい。 中国ビジネスを展開する日本企業にも、中国経済の安定はプラスとなる。 ただ、元高に連動し、円が急騰すれば、輸出企業の収益に悪影響が及ぶ。日本は元相場の推移を十分に注視する必要があろう。 (2010年6月22日01時23分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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