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6月17日付 よみうり寸評

 〈粛々〉――静かでひっそり、おごそかで厳粛なさまのこと。この言葉の用法で最も知られているのは〈鞭声(べんせい)粛々…〉だろう◆川中島の合戦に向かう上杉謙信の軍が、(むち)の音も潜めて川を渡ったときの様子。頼山陽が漢詩でこう詠んだ。古い表現だが、当世では政治家が好んで使う◆きのうも民主党の樽床国会対策委員長が「粛々と」を口にしていた。会期延長なし、予算委、党首討論もせずに国会を閉会する運営についての話。通常国会は16日閉会。24日公示、7月11日投開票の参院選へと向かう◆この国会運営は〈粛々〉にはほど遠い。むしろドタバタだろう。内閣支持率のV字回復に目がくらみ、支持率が落ちないうちに選挙戦へ逃げ込む算段が見え見え◆今国会の政府提出法案の成立率は54・7%で戦後の通常国会では最低だ。小鳩から菅へ表紙は変わったが、なりふりかまわぬ選挙至上主義なら小沢流のままだ◆改選に気もせく民主党の輿石参院議員会長の顔も目に浮かぶ。逃げの一手とはいかにも〈奇兵隊内閣〉だ。

2010年6月17日14時42分  読売新聞)
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