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6月14日付 よみうり寸評

 〈はやぶさ〉という鳥は胸の筋肉が発達していて、()(しょう)力が抜群だ。高空から翼をすぼめ時速400キロもの高速で急降下し、あるいは全力で羽ばたいて獲物を(とら)える◆小惑星探査機の「はやぶさ」は無論無人の機械だが、その名のとおり生ある鳥のように愛された。3億キロかなたの小惑星イトカワを目指して地球を飛び立ったのは2003年5月だった◆着陸は2年半後の05年11月。見事獲物をつかんだが、それは「東京から南米のハエを撃つ」ほどの難事と例えられた◆が、行きはよいよい、帰りは怖い。イトカワからの離陸後、燃料が漏れ出し、姿勢が崩れ地球との通信が途絶えた。7週間後、やっと微弱な信号をとらえた◆あわや宇宙の迷子というピンチ。数々のトラブルを克服し、予定より3年遅れで13日、7年の長旅を終えた。機体は大気圏突入で文字通り完全燃焼。身を焼いてカプセルのみ帰還が泣かせる◆はやぶさは月以外の天体に着陸して帰還した人類初の探査機となった。「世界で2位じゃダメなんです」

2010年6月14日14時08分  読売新聞)
【写真特集】
 はやぶさ「帰還」
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