<カメデス>と甲羅に白いペンキのようなもので落書きされたカメが、甲府市の舞鶴城公園の堀で見つかり話題になっている。随分と心ないことをする不心得者がいたものだ▼堀には、飼えなくなって捨てられた数十匹のカメがしぶとく生息している。被害に遭ったのはそのうちの一匹だ。公園を管理する山梨県は、早く保護して落書きを消してやりたいという▼カメといえば、政界で浮沈を繰り返しながらしぶとく生き抜いてきた亀井静香金融・郵政担当相の未明の辞任劇には驚いた。高い内閣支持率のまま参院選に突入したい民主党が、郵政改革法案の「速やかな成立」という党首間の合意を吹っ飛ばしたことが原因だ▼連立離脱は踏みとどまり、後任に国民新党の自見庄三郎幹事長が就任。離脱すれば、郵政改革法案の成立は不透明になる。亀井さんにとってぎりぎりの選択肢だったのかもしれない▼衆院での法案審議はわずか六時間だった。参院でも強行採決を繰り返し、イメージを悪くしたくないと新執行部は考えたのだろうか。次の臨時国会で時間をかけて、丁寧に法案審議することは賛成だ▼それにしても、支持率が低迷すれば首相の退陣を求め、「V字回復」すれば会期は延長せずに早く選挙を、と訴える姿はあさましい限りだ。高い支持率に酔っていい気になっていると、しっぺ返しされるのも早いですぞ。