HTTP/1.1 200 OK Date: Wed, 09 Jun 2010 21:15:24 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:五円硬貨の重さは、ちょうど一匁(もんめ)(三・七五グラム)…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年6月9日

 五円硬貨の重さは、ちょうど一匁(もんめ)(三・七五グラム)だ。発行が始まった一九四九年当時、尺貫法が使われていたことと無縁ではないだろう▼文化審議会の答申で「鬱(うつ)」「俺(おれ)」「彙(い)」など百九十六字が常用漢字として追加され、「匁」や「勺(しゃく)」(一合の十分の一の量)など五字が削除された。料理のレシピに「牛乳五勺」「小麦粉百匁」などと書かれた時代もあったようだが、常用漢字から姿を消すのは時代の流れかもしれない▼きのう発足した菅内閣の閣僚は十一人が再任。目新しさは乏しいが、四十代の蓮舫参院議員(42)と玄葉光一郎衆院議員(46)が入閣。民主党の執行部も平均六十九歳から五十二歳まで一気に若返った▼鳩山政権末期の支持率低迷は、普天間問題の迷走だけだろうか。小沢一郎幹事長が主導した自民党以上に自民党的な古い手法への違和感が底流にあったように思えてならない▼九月の民主党代表選で小沢氏は巻き返しに出るとささやかれている。参院選の結果にもよるが、政権党内で首相を三カ月ですげ替えようと暗躍する姿を世論が支持するとも思えない▼「親」「反」「脱」…。日本の政治は二十年近く小沢氏の顔色を見ながら動いてきた。そろそろ終わりにできないか。歴史的な政権交代を果たして、小沢氏の使命は終わったのではないか。古い漢字は時代とともに消える。古い政治も同じように。

 

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