HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50199 Content-Type: text/html ETag: "ad974-1191-eadb7780" Expires: Sat, 05 Jun 2010 01:21:51 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 05 Jun 2010 01:21:51 GMT Connection: close 6月4日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



現在位置は
です

本文です

6月4日付 よみうり寸評

 〈帰りなん、いざ――小沢一郎君に与う〉――評論家江藤淳氏が生前、当時新進党党首だった小沢氏にこう呼びかけたことがある◆「党首のみならず衆議院の議席をも辞し、飄然(ひょうぜん)として故郷水沢に帰るべきではないのか。日本の政治は小沢対反小沢の呪縛(じゅばく)のなかを、行きつ戻りつして来た」◆平成9年3月、産経新聞への寄稿だった。それから13年、小沢・鳩山の〈小鳩体制〉が崩壊、江藤氏の〈帰りなん、いざ〉を思い起こした。小沢対反小沢あるいは非小沢の構造の何と長く続いていることか◆「小沢氏には、しばらく静かにしていただいた方が、本人にも、民主党にも、日本の政治にとってもいい」と菅直人副総理。その菅氏が後継代表に選出された◆議員辞職まで求めた江藤氏の文は激烈だったが、それは小沢氏の力量を買い、再起のためには一度退くのがいいという勧めだった。歴史にIFは禁物だが、もし、その勧めに従っていたら……◆もう小沢氏も当時のように若くはない。「しばらく静かに」をどう聞いたか。

2010年6月4日14時51分  読売新聞)
現在位置は
です