こんなナゾナゾができるんじゃないか。世界各国のリーダーが駆けっこをすると、近年、いつも一番になるのは? 答えは、日本。なぜなら、みんな「足がはやい」から。ほら、傷むのが早い魚をそう言うでしょ▼鳩山政権崩壊で、わが国のリーダーは、自民政権時代から実に四代続けて、一年前後しかもたなかったことになる。ことに鳩山さんは歴史的政権交代で生まれた最初の首相。就任時の“鮮度”はピカ一だったが、傷むのも早かった▼結局、国民の「変わる」の期待に応えられなかったということだろう。政権に変革の功一切なしとは言わないが、十分に「変わった」と思ってもらえなかったのは確かである▼だが、それを首相が「国民が聞く耳を持たなくなった」と言うのは妙だ。言葉の軽さ、主張のブレ、政治とカネの問題…。むしろ自民時代と「変わらない」を積み上げてきたのは自ら。米軍普天間飛行場移設にからむ、過去の日米合意とほぼ「変わらない」合意が象徴的だ▼民主党内では鳩山後継選びが動きだしているが、これまた自民党がやってきた「総選挙なしでの政権たらい回し」と「変わらない」。だから「次」の誰かは「変わる」に対する国民の疑いの視線の中での出発になる▼無論、諸外国の目もある。ともかく、少しは長持ちする政権にしてほしいものだ。<求む!“鈍足”首相>である。