「やっぱり」と思った人が多かっただろう。韓国哨戒艦の沈没原因を調べていた調査団は、北朝鮮製の魚雷を受けたためと結論づけた▼見つかった部品の一部には、以前に韓国が入手していた北朝鮮製魚雷の表記と一致するハングル表記があるなど、かなりの“決定的証拠”。だが、それに対する北朝鮮の反応もまた「やっぱり」だ。やれ、捏造(ねつぞう)だ、やれ、全面戦争だといつも通り猛々(たけだけ)しい▼事実なら愚挙というほかない。それは、国民が日々の暮らしにもあえいでいるのに、軍にばかり金を注ぎ込むような指導者の姿勢に発していよう。むだな所に金をかけることを笑う韓国の諺(ことわざ)、<犬の骨に銀めっき>こそふさわしい▼自分がしたことへのしっぺ返しはもっと手ひどくなるという意味の<行くこん棒に来る砧(きぬた)棒>という諺も、韓国にはあるという。軍事報復などは論外だが、北朝鮮が国際社会での一層の孤立というしっぺ返しを受けるべきは当然である▼ただ、問題は後ろ盾の中国の出方だ。北朝鮮を外交カードのように考えている節もあり、常々、無茶なかばい立てが目立つ。反省を促すべき包囲網にいつも大きな穴をあけてしまう▼五輪をやり万博をやり、今、「普通の国」を懸命にアピール中なのではなかったか。ならば、国際社会に「やっぱり」とため息をつかせるような対応は、もうそろそろよしにしてほしい。