HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48918 Content-Type: text/html ETag: "ad5e7-11c7-31fedcc0" Expires: Thu, 20 May 2010 01:21:48 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 20 May 2010 01:21:48 GMT Connection: close 5月19日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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5月19日付 よみうり寸評

 〈悪イ、本当ノ事実ヲ報告セヨ〉は危機管理の要諦(ようてい)の一つだ。名官房長官とうたわれた後藤田正晴さんの「五訓」の第二にある◆鳩山内閣には、これが欠けているのではないか。普天間移設の有力案、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部に建設する代替施設の「(くい)打ち桟橋」方式が断念の方向と聞いてそう思った◆この方式に対しては米側の反応が厳しい。桟橋は滑走路と海面の間に空洞ができテロに弱い。上空からの攻撃に堪えない。事業の大半は本土の大手が受注、地元企業が受注できない◆他にも難点は多々あるが、桟橋は現行計画の埋め立て方式以前にも検討されたことがある。なのに、〈悪い、本当の欠点〉が十分に報告されていなかったのか◆でなければ、難点を知りつつも「自民党と同じことはできない」メンツで決めただけなのだろうか。明白な数々の欠点で今ごろ断念とはお粗末というほかはない◆埋め立て方式を「自然への冒涜(ぼうとく)」などと言いながら、限りなく現行方式の方向に迷走しているようだ。

2010年5月19日13時48分  読売新聞)
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