
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50392 Content-Type: text/html ETag: "a77be-15ba-fc25440" Expires: Tue, 18 May 2010 23:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 18 May 2010 23:21:38 GMT Connection: close
![]() 大手銀行黒字 成長戦略で金融の役割果たせ(5月19日付・読売社説)最悪期は乗り切ったものの、今後の展望は開けていない。大手銀行の2010年3月期決算を見ると、日本の金融業界が抱える多くの課題が浮かび上がってくる。 大手銀行6グループの連結決算は、税引き後利益がそろって黒字となり、利益の合計は1兆円を超えた。4グループが赤字だった前年から業績は急回復した。 景気が持ち直し、不良債権の処理費用が少なくなったおかげだ。大企業の倒産が減り、取引先の業績も改善した。前年に大きく下げた株価が回復して、保有する株式の評価損などが縮小したことも幸いした。 ただし、利益の規模はリーマン・ショック前の3分の1ほどの低水準にとどまっている。 損失という「減点」は少なかったが、肝心な収益の「得点」は伸び悩んだということだろう。 銀行の本業のもうけを示す業務純益は、4グループで前年実績を下回った。増益だった三菱UFJフィナンシャル・グループと、みずほフィナンシャルグループも、債券売買の運用益などでかさ上げされた面が強い。 大手行に限らず民間金融機関はこのところ貸出残高が減り、利ざやも縮小傾向にある。過剰にリスクを恐れて融資を絞り、債券投資などに収益を頼り過ぎるのは、銀行本来の姿とは言えまい。 公的金融機関による危機対応が一巡した後は、民間の銀行が、中小企業の資金繰りも含め、日本経済の血流である金融機能を、しっかり担う必要がある。 特に大手行は、新たな経済成長への貢献も重要だ。長期デフレで景気回復はもたついている。官民挙げた成長戦略で、日本経済の衰退を防がねばならない。 成長する分野や企業を選ぶ「目利き力」を磨き、融資で成長戦略を後押ししてほしい。 アジアなど新興市場のビジネスは有望だ。現地の社会資本(インフラ)整備や海外進出する日本企業に対して、的確な金融サービスを提供していくことが、ますます重要になる。 国ごとに違う法律や慣行にも詳しい金融のプロは少ない。人材の確保や育成を急ぐべきだろう。 財務の健全性も、国際競争を勝ち抜く条件だ。12年末には自己資本の充実に関する国際規制の強化が始まる。大手行は、昨年来の増資で備えを固めたとしている。 だが、欧州発の世界同時株安などで国際市場は荒れ模様だ。波乱への警戒を怠ってはならない。 (2010年5月19日01時44分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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