
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51106 Content-Type: text/html ETag: "10045d-15e0-7478840" Expires: Tue, 11 May 2010 02:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 11 May 2010 02:21:38 GMT Connection: close
![]() ギリシャ救済 国際的協調をさらに進めよ(5月11日付・読売社説)ギリシャ危機のこれ以上の拡大を防ぐため、最大限の措置を取ったということだろう。 欧州連合(EU)などが10日に決めた総額7500億ユーロ(約90兆円)もの緊急対策のことである。 EU加盟国が国債償還などの資金繰りに困った時に、すぐさま対応できるよう、巨額な資金の調達が可能になる仕組みを整えた。 これを受けた10日のアジア、欧州の株式市場で、株価が上昇に転じた。緊急対策が功を奏したと評価していいだろう。 しかし、市場には、危機の火元であるギリシャや、今後の“予備軍”とされるポルトガル、スペイン、イタリアといった国々の財政赤字自体の改善にはつながらない、との指摘もある。 市場の本格的な安定には、ギリシャなどが財政再建策を素早く実施するとともに、国際協調をさらに進めることが肝要である。 今回の緊急対策は、三段構えの対応が特徴だ。 まず、EU加盟国の資金繰りを支援するため、600億ユーロ(約7兆円)の基金を設立する。 また、欧州単一通貨・ユーロを採用する各国が、危機に陥った国を助けるための事業体を設立する。この事業体は債券の発行で資金を集め、最大4400億ユーロ(約52兆円)まで融資できる。 さらに国際通貨基金(IMF)も、最大2500億ユーロ(約30兆円)を協調融資する。 ユーロ圏各国とIMFは、ギリシャに対する1100億ユーロの支援策をすでに決めていたが、問題解決には力不足だとする見方も多かった。今回の手厚い追加策は予想を上回る規模で、それが市場を安心させたようだ。 これに合わせ、世界の金融当局も協調に動いた。日銀と米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)など日米欧の中央銀行が、金融市場にドル資金を大量供給する緊急策を決めた。 欧米の主要金融機関の多くは、ギリシャ国債などを大量に保有しており、こうした金融機関の資金調達を円滑にするのが目的だ。 2008年秋のリーマン・ショックの時に採用された措置とほぼ同じで、ギリシャ危機を深刻に見ていることの表れだろう。 ところが、肝心のギリシャでは、増税や公務員給与の削減への反発が根強く、デモが続いている。 財政再建がうまく進まないと判断されれば、市場は再び動揺しかねない。ギリシャ政府の政策遂行能力が問われている。 (2010年5月11日01時37分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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