
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61765 Content-Type: text/html ETag: "d009e-15b8-afc8dc00" Expires: Sat, 01 May 2010 21:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 01 May 2010 21:21:38 GMT Connection: close
![]() 日銀リポート デフレ脱却には時間がかかる(5月2日付・読売社説)しつこいデフレはいつ終わるのか。日銀が、経済成長や物価の先行きを示す「展望リポート」で一つの答えを示した。 消費者物価の見通しについて、2010年度はこれまでと同じ「前年度比0・5%下落」としたが、11年度は「0・2%の下落」から、「0・1%の上昇」へと修正した。実現すれば3年ぶりの物価上昇となる。 だが、これをもってデフレの出口が見えてきたと考えるのは早計だろう。政府・日銀は決して楽観せず、デフレ脱却に向けた政策の手を緩めてはならない。 展望リポートは、物価が11年度中に「プラスの領域に入る可能性が展望できる」とした。 国内総生産(GDP)の実質成長率も、10年度が1・8%、11年度も2・0%と、堅調なプラス成長を見込んでいる。 だが、現在の経済・物価の情勢からみて、日銀の見立ては少々、甘くないだろうか。 日本経済は、30兆円も需要が足りず、物価が下がりやすい状態が続いている。デフレに慣れた消費者の財布のひもはすっかり固くなり、小売業界やメーカーの安売り競争は依然として激しい。 3月の消費者物価は、下落率が1・2%と前月と同じだった。物価の回復は、このところ足踏み状態が続いている。 3月は、薄型テレビが36%、エアコンも21%下落して、物価全体を押し下げた。政府の購入支援で販売が好調な省エネ家電でさえ、割安感がないと売れない状況が、デフレのしぶとさを示す。 一方で、ガソリン価格は16%上がり、物価全体の下落率を0・3ポイント圧縮させた。 4月もガソリン価格の上昇は続き、これから電気・ガスなど公共料金の値上げも予定されている。鉄鋼や化学繊維などの原材料も高くなってきた。 国際市況の上昇を背景に、エネルギーや資源関連の品目で価格上昇が広がってきたことも、日銀が物価見通しを上方修正した一因と見られている。 だが、光熱費や原材料が先導する物価高は、景気にマイナスとなる。厳しい販売競争の中で、企業は思うように販売価格を上げられず、利益が薄くなるからだ。 こうした「悪いデフレ脱却」では困る。需要の増加による「良いデフレ脱却」が望ましい。 デフレの克服は道半ばである。日銀は積極的な金融緩和を続け、必要に応じて追加策もためらうべきではない。 (2010年5月2日01時16分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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