
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 62122 Content-Type: text/html ETag: "100383-1611-73698300" Expires: Tue, 20 Apr 2010 03:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 20 Apr 2010 03:21:41 GMT Connection: close
![]() 火山噴火 空の足混乱で景気への懸念も(4月20日付・読売社説)北大西洋のアイスランドで火山が噴火し、欧州を中心に、空の交通網が大混乱に陥っている。 噴火が活発化した先週末から、欧州では上空に噴き上げられた火山灰が各地に広がり、旅客機の飛行が制限されるようになった。 過去の火山の噴火で、灰が飛行中の旅客機のエンジンに詰まって停止した例が、複数あったためだ。それらの事例ではエンジンが再起動し、大事には至らなかったが、心配される事態ではある。 空港もロンドン、パリなどで閉鎖が相次ぎ、今週から一部で再開したものの混乱が続いている。 日本、米国など域外との便も欠航がほとんどで、航空業界は、減収が世界で1日2億ドル(約180億円)と試算するほどだ。 こうした混乱が長びけば、ようやく立ち直りつつある世界の景気の足を引っ張る恐れもある。 各国政府は、各方面への影響の把握を急ぐべきだ。場合によっては、航空関連など打撃を受ける業界に対する融資など、支援の検討も必要になるのではないか。 噴火のダメージは、すでに広い範囲に及んでいる。 18日のポーランド大統領の国葬には、多くの首脳が参列を断念した。演奏会やスポーツ大会の被害も甚大で、日本では、オートバイの世界大会が選手来日が困難として延期に追い込まれた。 医薬品など、必需品の輸送も滞っている。 欧州の空港はもちろん、日本でも成田など国際空港に寝泊まりして運航再開を待つ旅客もいる。 このため、航空業界は各国に早期の飛行制限解除を求めている。とはいえ、欧州では通常、毎日3万便近くの旅客機が飛んでおり、安全の確認は アイスランドは日本と並んで世界有数の火山国だ。噴火は珍しくない。今回の噴火も、規模としてはさほど大きくないが、例年と異なり強い西風だったため、欧州大陸まで火山灰が広がった。 いつ噴火が静まるか、専門家にも分からない。長期化したり、近接する火山が連動して噴火したりする可能性も排除できない。 そうなれば、さらに大量の噴出物が上空を漂い、地球規模の気候にも影響する恐れがある。 実際、今回とケタ違いに大きな噴火だった1991年のフィリピン・ピナツボ山噴火では翌年、地球の平均気温が下がった。作物が不作になる被害も出た。 各国が協力して、長期的な影響を注意深く監視したい。 (2010年4月20日01時28分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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