
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 62459 Content-Type: text/html ETag: "d0072-15c0-cf2a24c0" Expires: Thu, 15 Apr 2010 23:21:31 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 15 Apr 2010 23:21:31 GMT Connection: close
![]() 中国青海省地震 チベット高原を襲った惨事(4月16日付・読売社説)中国青海省のチベット高原で、直下型の大地震が起きた。多くの住宅や学校、チベット仏教寺院などが崩壊している光景は、揺れのすさまじさを物語っている。 死者・行方不明者8万7000人余を出した一昨年5月の四川大地震に続く、中国西部地域を襲った惨事だ。被災者は10万人規模に達しているという。時間の経過とともに、犠牲者はさらに増えることが懸念される。 地震による生き埋めは、3日以内の救出が生死を分けると言われる。がれきの下敷きになった住民の救出は、時間との戦いだ。 被災地は標高3000メートルを超える高地で、夜間は氷点下10度近くまで冷え込む。テントや毛布など物資が不足する中で、避難民を保護するとともに、救援隊も高山病と闘いながらの作業である。 震源地は青海省の玉樹チベット族自治州だ。32万人の人口のうち9割以上をチベット族が占めている。周辺一帯では、一昨年3月に大規模な反政府抗議行動を伴うチベット騒乱が起きた。政治的にも微妙な地域だ。 全国から軍、武装警察などが動員され、捜索犬を連れた中国の国際救援隊も現地入りした。 救助活動に手間取れば、被災地で政府への不満が高まる可能性がある。5月からは上海万博も控えている。中国政府としては、混乱を最小限に抑えつつ、速やかに復旧させたいことだろう。 日本や米国は救援の打診をしたが、中国政府は「今回は外国の援助は受けない」としている。政治的思惑もあるとみられる。 今後、国際支援が必要になることもあり得るだろう。日本としては、救援物資の提供など協力できる態勢は整えておきたい。 四川大地震や今回の青海省地震では学校の倒壊が目立った。巨大地震がいつ起きてもおかしくないと言われる日本も、医療活動の拠点となる病院や、避難場所となる学校などの耐震化が急務なことに変わりはない。 それにもかかわらず、公立小中学校は、2万5000棟以上が強い揺れで倒壊する恐れがある状態のままだ。中央防災会議がほとんど開かれないなど、全体に防災対応は遅れている。 鳩山首相は今年度予算の予備費で小中学校の耐震化を前倒しで実施する方針を打ち出したが、その理由に挙げたのは景気浮揚策としてだ。もちろん景気浮揚は大事だが、地震対策は計画的に、着実に進めていくべきものである。 (2010年4月16日01時15分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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