
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61751 Content-Type: text/html ETag: "b91e5-15e4-f94a0f00" Expires: Wed, 07 Apr 2010 22:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 07 Apr 2010 22:21:38 GMT Connection: close
![]() 米核戦略指針 核拡散防止に実効はあがるか(4月8日付・読売社説)核の脅威を減らし、より安全な世界にしていくために、米国はどう取り組んでいくのか。 オバマ政権が発表した核戦略指針「核戦力体制見直し(NPR)」は、「核兵器の役割」を縮小していく、という重要な政策転換を盛り込んだ。 核軍縮、核拡散防止の行方に大きな影響を与えるだけではない。米国と同盟関係にある日本にとっては、安全に直結する問題だ。指針の具体化をめぐり、米国と緊密に政策協議を進めるべきだ。 オバマ大統領は1年前、チェコのプラハで「核兵器のない世界」を目指すと宣言した。今回のNPRは、その究極的な目標の実現に向け、とくに核拡散防止に力点を置いた内容となっている。 背景には、冷戦終了後の世界の安全保障環境の変化がある。 核保有を目指す「ならず者国家」やテロ組織など、新たな脅威の台頭によって、核拡散防止は米国にとって最優先課題となった。 NPRでは、非核国に対して、「核拡散防止条約(NPT)加盟国で、核不拡散義務を順守している」場合、「核兵器の使用も威嚇もしない」と明言した。 非核国に核の脅威を与えないと保証するこの措置は、「消極的安全保証」といわれる。従来、「NPT加盟の非核国が、他の核兵器国と連携、同盟して、米国やその同盟国を攻撃しない限り」という条件付きで、宣言していた。 条件を「核不拡散順守」に簡素化することで、非核国が自衛を目的に核武装に走る動機をつみ取ろうという狙いがあろう。 NPRは、「米国とその同盟国、友好国に対する核攻撃への抑止」が核兵器の「基本的役割」だと明記した。核兵器の目的を核攻撃への抑止に限定すべきだ、という考え方を反映したものだろう。 このため、通常兵器や生物・化学兵器による攻撃には、基本的には通常兵器で反撃し、核兵器の使用は、「極限的状況」においてのみ検討するとした。ブッシュ前政権まで踏襲されてきた「あらゆる選択肢を排除しない」という方針を転換した。 抑止力における核の比重は小さくしても、米国と同盟国の安全は、ミサイル防衛(MD)や、通常兵器の改良で補完可能とした。 だが、核の役割を縮小することが、現実の脅威への抑止を弱めることになってはなるまい。 核ばかりか生物・化学兵器も保有する北朝鮮について、例外扱いとし、核による抑止効果を再確認したのは当然のことだ。 (2010年4月8日01時22分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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