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3月31日付 よみうり寸評

 〈時効成立〉――捜査官にとっては決定的な敗北だ。屈辱の思いも深いだろう。それにしても時効成立の日にこの記者会見は異例、というよりも異様ではないか◆30日に時効が成立した警察庁長官銃撃事件のこと。「オウム真理教のほかに犯人がいるとは考えていない」という「捜査結果概要」を警視庁の青木五郎公安部長が記者会見して公表した◆警察組織のトップを狙撃され、犯人を挙げられぬまま時効を迎えた悔しさは分かるが、この対応は???。ここは忍耐だ。実らなかった捜査への反省、検証が先だろう◆それもせず、起訴できなかった容疑グループとそれに迫った捜査経過を公表してどうする。あと一歩でも時効なら負けだ◆「犬の遠()え」と評した人がいる。「負け犬」としなかったのはせめてもの気遣いか。時効の後に負け惜しみは潔くない◆〈井戸掘りて今一尺で出る水を掘らずに出ずという人ぞ憂き〉。江戸時代の教訓歌だ。なぜもう一尺が掘れなかったのか。真剣な検証がなければ、また失敗する。

2010年3月31日14時12分  読売新聞)
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