HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 60590 Content-Type: text/html ETag: "fd190-1190-75a1fc80" Expires: Thu, 25 Mar 2010 23:21:49 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 25 Mar 2010 23:21:49 GMT Connection: close 3月25日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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3月25日付 よみうり寸評

 〈水泳選手・長沢二郎〉の名はもっと広く知られていい。朝刊で長沢さんの()報を知り、そう思った◆この人がいなかったら、世界に今のバタフライ泳法はなかった。1ストローク2キックのドルフィンキックはバタフライ泳法の常識だが、これをあみ出したのが、長沢二郎その人だった◆もう半世紀以上も昔になる。氏は早大水泳部の現役選手だった。彼以前のバタフライといえば、キックは平泳ぎと同じカエル足だった。さらにいえば、バタフライは独立した種目ではなく、生まれは平泳ぎ種目の一泳法だった◆長沢さん自身、ヘルシンキ五輪(1952年)に出場、200メートル平泳ぎで6位入賞を果たしたが、この時の泳法はカエル足のバタフライだった◆その後、54年にバタフライが平泳ぎから分離、独立種目になって長沢さんはドルフィンキックを開発。平泳ぎでは認められなかったこのキックで世界記録を連発した◆23日、長沢二郎逝く。78歳。ドルフィンキック創始者の死を悼み、強かった水泳日本の時代を(しの)ぶ。

2010年3月25日14時38分  読売新聞)
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