HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Fri, 26 Mar 2010 03:15:10 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:麻雀(マージャン)では、自分の手との見合いで、誰かの手を上…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年3月26日

 麻雀(マージャン)では、自分の手との見合いで、誰かの手を上がりにしてしまうかもしれない牌(はい)を、えい、ままよと切らなければならない時がある▼当たるのか通るのか。結構、ドキドキする場面だ。そういう時、俳優の谷啓さんは、緊張に耐えられず、牌を裏返しに場に出しておいて退室し、別の部屋から電話して結果を確かめたりしたらしい。ずいぶん前、テレビで元クレージーキャッツの誰かが話していた▼あるプロ野球ファンから似たような話を聞いたことがある。中継を見ていても、ひいき球団がピンチになると必ずテレビの前を離れるのだそうだ。しばし後、戻って結果を確かめ、安堵(あんど)したり落胆したり。そしてまた、窮地になると…。それを繰り返すというのだから、忙(せわ)しない▼緊迫感も野球の面白さの一つ。それに、見事にピンチを乗り切れば、そこが試合の決定的場面になるかもしれない。それを常に見逃すわけだ。それでも無理なものは無理らしい。「とにかく、ドキドキして見ていられない」。これはもう愛と呼ぶしかない▼プロ野球は、先に始まったパ・リーグに続き、セ・リーグが今日、今季の幕を開ける。新聞の運動面には物騒な言葉が増えるはずだ。<「盗む」「刺す」「殺す」はたまた「憤死」する言葉生き生き野球しており>浜田康敬▼かの人には悪いが、ドキドキのあふれるシーズンにしてほしい。

 

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