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3月5日付 よみうり寸評

 〈虐待の把握が甘かった〉――この1月に起きた小学1年の児童虐待死亡事件について東京・江戸川区が検証結果を公表したばかりだ◆2日のこの公表から日も置かず、3日に奈良県桜井市で5歳児を餓死させた両親が、4日には埼玉県蕨市で4歳児を死なせた父母が保護責任者遺棄致死などの疑いでそれぞれ逮捕された◆海渡君、智樹ちゃん、力人ちゃん――本来なら誰よりも大切に守り育ててくれるはずの人に虐待され、命を絶たれた子らが不憫(ふびん)でならない。短い一生がまるで生き地獄ではないか◆幼児の受難が続き過ぎる。〈乳飲み子を持つ親犬は虎にもとびかかり、(ひな)を抱いた鶏は(たぬき)にも立ち向かう〉といわれるのに、〈禽獣(きんじゅう)にも劣る〉とはこのことか◆親であって親に値しないような父母は子から引き離さなければ危険だ。児童相談所に立ち入りの権限も与えられたが、まだまだ力不足。地域社会の目、学校、児童相談所、警察の連携を強めよう◆栄養失調や体のあざなどの目視確認は虐待の状況把握に欠かせない。

2010年3月5日14時17分  読売新聞)
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