HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 25 Feb 2010 20:15:04 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:王貞治さんと長嶋茂雄さんがONと並び称された巨人のV9時代…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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2010年2月25日

 王貞治さんと長嶋茂雄さんがONと並び称された巨人のV9時代、打順はその名の通り、三番王、四番長嶋という順番が圧倒的に多かった。目の前で打たれると、次の打者にはプレッシャーがかかるといわれるが、長嶋さんは重圧を逆に闘志に変える打者だった▼中距離打者でありながら、通算四百四十四本塁打。前を打つ王さんには一本でも負けたくないという強い気持ちがあったからだと、長嶋さんは振り返っている(スポニチ『人間・長嶋茂雄を語ろう』より)▼バンクーバー五輪フィギュアスケート女子で、注目の浅田真央選手は苦手のショートプログラム(SP)で3回転半ジャンプを成功させる会心の演技。今季の自己最高点を記録した▼その直後に登場したキム・ヨナ選手は圧巻だった。浅田選手が会場に残した余韻をものともしない完璧(かんぺき)な滑り。自ら持つ世界最高点を更新した。「銀盤の女王」をめぐる戦いは、ジュニア時代からのライバルである二人の十九歳に絞られた▼得意のフリーで逆転を目指す浅田選手は、SPとは逆に金選手が出場した直後に滑走することになった。この順番が勝敗の行方にどんな影響を及ぼすのか気になるところだ▼長嶋さんは、目の前で打ちまくった王さんの姿に、負けじと自らを奮い立たせた。プレッシャーを闘争心に変え、自分の力を出し切れた者に、勝利の女神はほほ笑む。

 

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