HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 60135 Content-Type: text/html ETag: "f4271-119d-7b175e80" Expires: Sun, 21 Feb 2010 01:21:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 21 Feb 2010 01:21:14 GMT Connection: close 2月21日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



現在位置は
です

本文です

2月21日付 編集手帳

 〈人は、起こしたことで非難されるのではなく、起こしたことにどう対応したかによって非難される〉。10年前に東京商工会議所が作った、企業向け危機管理マニュアルの書き出しにある◆言葉の主は「青春とは人生のある期間ではなく心の持ち方を言う――」の詩で知られるサミュエル・ウルマンとの説もあるが定かでない。ともかく冒頭の至言は企業の間で少なからぬ共感を呼び、手帳に書き留めて胸に忍ばせる広報マンもいた◆当然、人は「起こしたこと」についても相応の非難を受ける。しかしその後の対応如何(いかん)で非難の度合いは100倍にもなれば、逆に100分の1にもなる◆つまるところ、危機に際しては情報公開を徹底し、認めるべき落ち度は迅速に認めるのが最善、ということだ。ただしこれが極めて難しい◆米国でトヨタ自動車に対する風が、ますます強く、冷たくなっている。原因の一つが、後手後手の対応にあることは間違いない。豊田章男社長が今週、米議会の公聴会に臨む。正念場をどう乗り切るか。経団連の会長を2代輩出したトヨタが、「人は――」の至言を知らぬはずはなかろう。

2010年2月21日01時13分  読売新聞)
現在位置は
です