
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 62073 Content-Type: text/html ETag: "a7e46-15e4-4d68200" Expires: Wed, 17 Feb 2010 22:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 17 Feb 2010 22:21:10 GMT Connection: close
![]() ギリシャ危機 ユーロの信認を回復できるか(2月18日付・読売社説)ギリシャの財政危機を引き金に、欧州の単一通貨ユーロの信認が揺らいでいる。ユーロの正念場と言えよう。 ドイツ、フランスなどの欧州連合(EU)の財務相会合が、深刻な財政危機に陥ったギリシャの財政再建計画を条件付きで承認した。再建が不十分な場合、3月半ばに、改めてギリシャに追加策を勧告する。 ギリシャの昨年の財政赤字は、国内総生産(GDP)の12・7%に達し、ユーロ加盟の16か国で最悪の水準だ。放漫財政が招いた結果で、統計もずさんだった。市場の信用が失墜し、EUが監視に乗り出したのも当然だろう。 EU財務相会合で了承された再建計画によると、公務員の削減や増税などで、赤字比率を12年までに2・8%に縮小させる。 EUでは、ギリシャを安易に救済することに反対が根強い。このため、会合は、ギリシャに対する金融支援を先送りし、自力再建の努力を見守る姿勢を明確にしたものだ。 そのEUが今、最も憂慮するのが、ギリシャと同じ財政赤字問題を抱えるポルトガルやスペインなどにも、信用不安が飛び火したことだ。これに連動し、ユーロの価値も急落している。 1999年に誕生したユーロは主要通貨に急成長したが、発足以来の試練に立たされた形だ。 ユーロ圏内の金融政策は、欧州中央銀行が所管するのに対し、財政政策は各国政府に委ねられている。財政赤字を「対GDPで3%以内」とする財政安定協定があるが、その協定を各国とも守れず、事実上、空文化している。 ギリシャ危機は、財政規律の縛りが緩やかなユーロの弱点を浮き彫りにするとともに、経済力が劣る小国をメンバーに加えてきた拡大路線の ギリシャに自助努力を求めただけのEUの対応について、市場の評価は冷ややかだ。財政再建の実効性に懐疑的なのだろう。 今後の焦点は、4〜5月に集中する国債の大量償還を、ギリシャが乗り切ることができるかどうかだ。債務不履行(デフォルト)の不安が高まれば、混乱が加速しかねない。 状況が悪化した場合、EUやドイツ、フランスなどの緊急融資のほか、国際通貨基金(IMF)の支援も選択肢となろう。 ギリシャ問題の長期化は、もたつく欧州経済だけでなく、世界経済にも打撃だ。危機の連鎖を防ぐ機敏な対応が欠かせまい。 (2010年2月18日01時05分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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