HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Sat, 06 Feb 2010 21:16:30 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:米国の行政の文書には四段階あると、手元の辞書には書いてある…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2010年2月6日

 米国の行政の文書には四段階あると、手元の辞書には書いてある。リストリクテッド、コンフィデンシャル、シークレット、トップシークレットの順に機密度が高くなるらしい。意訳すれば、取扱注意、機密、極秘、最高機密とでもなろうか▼このうち一般に秘密を意味するシークレットを語源に持つのがセクレタリー。日本語の秘書はその訳語だ。秘のつながりなどから、元来は「秘密の書物や文書」などを意味する語をあてたものだろう▼現職国会議員を含む、小沢民主党幹事長の元秘書ら三人が政治資金収支報告書に虚偽記入をしたとして起訴された。一方、小沢さん本人は「嫌疑不十分」で、不起訴になった▼だが、二十億円からのお金が動きながら、その処理は秘書任せ、とは不可解だ。検察は小沢さんが用立てた土地購入費の「原資を隠ぺいするための犯罪」と主張するも、原資が何なのか明かさない。現段階ではせいぜい“シークレット”止まり、“トップシークレット”には迫れなかった感がある▼それにしても、平生は「俺(おれ)が、俺が」の永田町の住人たち、この種の話になると、途端に「秘書が、秘書が」になる傾向があるから困りものだ▼秘書を、何でも隠しておける「秘所」よろしく使い、議員本人は知らん顔できる。前政権時代から続くそんな仕組みこそ、いいかげん“仕分け”する必要があろう。

 

この記事を印刷する