
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61683 Content-Type: text/html ETag: "a45db-15af-cc84c200" Expires: Sat, 06 Feb 2010 01:21:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 06 Feb 2010 01:21:14 GMT Connection: close
![]() プリウス不具合 技術への過信がなかったか(2月6日付・読売社説)米国から全世界に広がったトヨタ車の品質への不安が、ついに国内にも波及した。 トヨタ自動車が昨年5月に発売したハイブリッド車の新型「プリウス」に、ブレーキの不具合があることが発覚した。 プリウスは、トヨタが環境技術の粋を集めて開発し、国内販売台数トップの看板車種である。トヨタにとっては大きな痛手だ。 豊田章男社長が緊急記者会見で陳謝するとともに、品質管理体制を総点検する考えを強調したのも、危機感の表れと言えよう。 トヨタ車は別の車種でもアクセルペダルが戻りにくくなる不具合が見つかり、北米などで445万台にのぼるリコール(回収・無償修理)に踏み切る。プリウスについても早急な対策が必要だ。 今回の不具合は、凍結した路面などを走行中にブレーキが利かなくなるというものだ。トヨタは、クルマの横滑りやスリップを防ぐ「アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)」の制御に問題があったと説明する。 プリウスには通常のクルマと同じ油圧ブレーキと、減速時に発電もする回生ブレーキを搭載している。走行状況によっては二つのブレーキとABSの働きがうまくかみ合わず、瞬間的にブレーキが利かない感じがするという。 「その時間は1秒未満で、再度ブレーキを踏めば車は止まる。欠陥ではない」というのがトヨタの言い分だ。だが、事はクルマの基本性能にかかわる。ドライバーの「違和感」で片づけていい問題ではなかろう。 トヨタは先月の生産分からABSのプログラムを改良し、それ以前に販売した車についても、無償で修理する方向だ。妥当な措置だが、昨秋にこの問題を把握していたにしては、対応が遅すぎる。 ハイテク装備を過信し、利用者の声を軽視していた面は否めまい。苦情処理の在り方について、見直すことが大事だ。 プリウスに限らず、今のクルマには省燃費や安全のための電子制御装置が数多く搭載されている。複雑な電子制御の連係に問題はないか。他の車種でも徹底的な調査を急がねばならない。 同様の苦情は米国でも120件以上寄せられ、米運輸省も本格的な調査に乗り出した。米国ではトヨタへの批判が強まる一方だ。 対応を誤れば、日本のモノづくりへの信頼も損なわれかねない。批判に謙虚に耳を傾け、安全と品質に万全を期してほしい。 (2010年2月6日01時17分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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