
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61137 Content-Type: text/html ETag: "a1b78-15bd-e9031cc0" Expires: Sat, 30 Jan 2010 20:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 30 Jan 2010 20:21:10 GMT Connection: close
![]() 国民読書年 本の魅力を再発見しよう(1月31日付・読売社説)今年は国民読書年。2年前、超党派の活字文化議員連盟などの働きかけにより、2010年を国民が読書に親しむ年とする衆参両院の決議が全会一致で採択された。 決議は「文字・活字は、人類が生み出した文明の根源をなす崇高な資産」とし、これを受け継ぎ発展させて、心豊かな国民生活を実現させることをうたっている。 読書活動推進のフォーラムや若者に良書を贈る運動など各地で様々な行事が展開される。 ところが残念なことに、来年度予算案は国民読書年の趣旨に反するような内容となっている。 子どもの読書活動の推進事業は概算要求の2億1200万円が、4900万円にまで削られた。 民間の読書活動などを支援する「子どもゆめ基金」は、基金の99%を占める政府出資金100億円が国庫に返納される。 両事業の縮減は、行政刷新会議の事業仕分けで「廃止」と判定されたことを受けたものだが、読書推進活動への影響は深刻だ。 政府は削減された読書関連予算を復活させるべきではないか。 超党派の議員活動を制限する民主党の新方針により、活字文化議員連盟の活動も停滞した。 しかし、国民的作家だった山岡荘八を義父に持つ民主党国会対策委員長の山岡賢次氏が議連の新会長に選出され、超党派で積極的に活動していくことがようやく再確認された。 学校図書館の拡充、障害者や高齢者の読書環境の整備など課題は山積している。政官民で連携して取り組んでいくべきだろう。 出版科学研究所が発表した昨年の書籍・雑誌の推定売り上げは約1・9兆円で、21年ぶりに2兆円を割った。ピークだった1996年の約2・7兆円の約7割にまで落ち込んだ。出版界の厳しい状況を示す数字だ。 グーグルの電子図書館構想が契機となって、国立国会図書館の蔵書のデジタルデータを有料配信し利益は出版社などに還元する構想が国会図書館や作家団体、出版団体などの間で検討されている。 絶版になった本がネットを通じて読めれば、思いがけない一冊と巡り合えるかもしれない。 ネットに対抗し、作家の松本清張の生前の書棚を再現するなど品ぞろえと配列に工夫を凝らす大型書店もある。図書館でも応用できる試みだろう。 多くの人々が様々な本と出会って、その魅力を再発見できるような国民読書年としたい。 (2010年1月31日01時04分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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