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1月28日付 よみうり寸評

 〈石に布団は着せられず〉――この石は墓石。今さら悔いても死んだ子は帰らない。もっとかわいがってやれば……は後の祭りだ◆〈三千世界に子を持った親の心はみな一つ〉――それがうそのようにわが子を虐待する親が後を絶たない。東京・江戸川の小1・岡本海渡(かいと)君が不憫(ふびん)でならない。わずか7歳の一生だった◆〈石に布団…〉はもともと、父母の死後に、生前の不孝、親を邪険に扱ったことなどを悔いても遅いということわざだ。子供に対するその戒めを逆に親に言わねばならないのが情けない◆しかも邪険な扱いどころか、とんでもない虐待だった。後の祭りは全く取り返しのつかない犯罪だった。31歳で電気工の継父と、22歳で無職の実母◆父母になることは容易でも父母であることは難しい2人だった。昨年9月、胸や腹のアザを歯科医が見つけた。その通報で、区の「子ども家庭支援センター」も、学校も知っていたのに残念だ◆父母の劣化が怖い。(しろがね)(くがね)、玉にも勝る〈子宝〉を死語にしてはならない。

2010年1月28日13時43分  読売新聞)
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