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1月27日付 よみうり寸評

 〈天上大風〉――良寛和尚の書で最も有名なものかも知れない。どんなときに書いたのだろうか◆良寛さんが托鉢(たくはつ)していると、子どもが紙を持ってきて字を書いてくれとせがんだ。何にすると聞くと「(たこ)をつくるから」という。そこで書かれたのがこれ◆「気宇壮大な言葉。子どもは、大人の持つ欲などまったくなさそうだった。良寛は凧が天上で風に乗るように無我の気持ちで筆を走らせた」と作家の立松和平さんが書いている。その本「良寛のことば こころと書」(立松和平著)が刊行された◆〈天上大風〉はじめ〈心月輪〉〈大酒飽淫(ほういん)は実に命をきる(おの)なり〉〈朝寝すべからず〉〈大食すべからず〉……良寛の書、名言の数々を読み解き、味わっている◆「大愚良寛」(相馬御風著)の復刻など良寛関係の本を多数世に出している新潟市の「考古堂書店」の出版。同店の会長柳本雄司氏は全国良寛会副会長でもある◆良寛さんの無私、無欲には心が和む。巨額な政治資金の世界などとは対極の生き方。春風のようだ。

2010年1月27日15時12分  読売新聞)
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