HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61428 Content-Type: text/html ETag: "add20-160e-bc502c40" Expires: Sun, 24 Jan 2010 21:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 24 Jan 2010 21:21:10 GMT Connection: close 自民党大会 「再生」の姿が見えてこない : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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自民党大会 「再生」の姿が見えてこない(1月25日付・読売社説)

 古い殻を打ち破り、思い切ってイメージ転換を図らない限り、政権奪回への道は開けまい。

 自民党が定期党大会を開き、新綱領と、今夏の参院選で「第1党の座」をめざすとした運動方針を採択した。

 自民党を取り巻く環境は、これまでになく厳しい。

 衆参両院で過半数を割る中、現職議員の離党が相次ぎ、支持団体の離反も目立っている。小泉構造改革路線をめぐる党内対立も尾を引き、世代間の軋轢(あつれき)もある。

 政党支持率は低下し、今や2割の支持しか得られていない。

 民主党は、鳩山首相や小沢幹事長の政治資金問題で大きくつまずき、支持率を低下させている。

 それなのに、自民党が「民主批判」の受け皿になり得ていないのは、有権者が「再生自民」の手応えを感じられないからだろう。

 新綱領は、昨年の衆院選敗北の反省に立ち、「国際的責務を果たす日本らしい日本の保守主義を政治理念として再出発」すると宣言、新憲法制定などを明記した。

 5月には、憲法改正手続きを定めた国民投票法が施行される。それを機に、「国のかたち」にかかわる憲法論戦を、国会でも再活性化させる必要がある。

 民主党は、政権内に「護憲」の社民党を抱えており、憲法論議で身動きが取れない状況だ。自民党が改正論議の主導権をとることは、民主党と差別化をはかるうえでも役立つだろう。

 運動方針では、「消費税の全額が社会保障給付と少子化対策に充てられることを明確化した上で、消費税率を引き上げる」とうたった。責任政党として当然だ。

 消費税論議を避けている民主党に対して、積極果敢に論争を挑んでもらいたい。

 しかし、こうした取り組みだけでは、今夏の参院選に向けて、反転攻勢をかけるのは困難だ。

 参院選の候補者は、公募などを通じ、もっと清新な人材を送り出さねばならない。同時に、民主党の政策を批判するだけでなく、自民党の政策も見直し、説得力のある対案を示すことも大事だ。

 谷垣総裁は、大会での演説で、「野党としての政権批判の責務をしっかりと果たすこと」の重要性を指摘し、「『小沢独裁』と闘わなければならない」と、民主党との対決姿勢を鮮明にした。

 だが、先の衆院予算委員会での首相との論戦では、力強さに欠けたとの指摘が少なくない。「戦う野党」党首として、強い指導力の発揮が求められる。

2010年1月25日01時42分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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