
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 61663 Content-Type: text/html ETag: "a33c6-15dd-31f3d240" Expires: Fri, 22 Jan 2010 23:21:13 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 22 Jan 2010 23:21:13 GMT Connection: close
![]() 米金融規制案 銀行の“暴走”をどう止める(1月23日付・読売社説)金融危機の再発を防止するため、オバマ米大統領が、新たな金融規制改革案を打ち出した。 実現すれば、金融業界は、リスクの高い投資や合併・統合で収益の拡大を目指すビジネスモデルの抜本的な見直しを迫られよう。 新規制案は、預金を扱う商業銀行がヘッジファンドを保有することなどを禁止する。金融機関の事業拡大にも制限を課し、巨大化に歯止めをかける大胆な内容だ。 米国では1999年、銀行と証券の分離を定めた「グラス・スティーガル法」が廃止された。その後、金融機関の融合や、リスク投資が加速し、今回の金融危機を招く主因になったとされる。 金融機関が「トゥービッグ・トゥーフェイル」(大きすぎて、つぶせない)の状況に陥り、公的資金で救済せざるを得なかった。 大統領はその教訓を生かし、金融機関の“暴走”に歯止めをかける決意を示したといえよう。銀行と証券の垣根を事実上高くすることは、事業統合を促してきた金融自由化の転換も意味する。 ウォール街への強硬姿勢によって、大統領は、低迷する支持率の回復も狙っている。 公的資金で救済された金融機関に対する米国民の批判は根強い。金融危機が最悪期を脱し、金融機関の業績が好転する一方で、失業率が高止まりし、本格的な景気回復が遅れているからだ。 大統領は先週、金融機関などに投入した公的資金の損失を穴埋めするため、大手金融機関から、今後10年間で約900億ドル(約8兆円)を徴収する「金融危機責任税」の構想も発表したばかりだ。 新金融規制案とセットで、金融機関に経営改革を迫り、自らの求心力を再び高める狙いだろう。 だが、金融危機の再発防止へ、一定の規制強化は当然としても、政治的な思惑が先行すれば混乱を招きかねず、狙い通りの改革が実現できるかどうかは不透明だ。 金融機関の経営に政府が介入し過ぎると、活力を奪って収益を圧迫し、景気回復の足かせになりかねない。日本など世界経済にも影響が及ぶ。 ニューヨーク市場などの株価が大幅に下落したのも、そうした事態を警戒したためだろう。 大統領は、新規制案を議会で審議中の金融規制改革法案に盛り込むよう、求めている。政府と議会の調整は難航も予想される。 大統領が主導し、実効性のある規制強化策をどう実現するのか。大統領の指導力が問われよう。 (2010年1月23日01時19分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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