HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 21 Jan 2010 02:16:46 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:暦の上で最も寒い時期とされる「大寒」のきのう、関東地方は四…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年1月21日

 暦の上で最も寒い時期とされる「大寒」のきのう、関東地方は四月中旬並みの暖かさだった。梅の名所「池上梅園」(東京都大田区)で、ほころぶ花を見ていると、ゼネコン汚職事件の最中、検察幹部が詠んだ<梅が香や我が胸中に秘策あり>という自作の句を思い出した▼東京地検特捜部は十六年前、中村喜四郎元建設相をあっせん収賄容疑で逮捕。談合を刑事告発しないよう中村氏が不正に働き掛けたとされたのが、当時の公正取引委員会の梅沢節男委員長だった▼「梅」を引っかけた捜査のヒントの意味は、不覚なことに逮捕の直前まで分からなかった。いま思えば、牧歌的な時代だが、その当時も、政権党による「検察リーク」という批判の合唱はあった▼民主党の小沢一郎幹事長の政治資金規正法違反事件で、民主党は情報漏洩(ろうえい)問題対策チームを発足させるなど、小沢氏の「全面対決」路線に歩調を合わせ、捜査や報道批判を強めている▼放送局の監督権限を持つ原口一博総務相に至っては、ニュースソースが不明確だとして「電波という公共のものを使ってやるにしては不適だ」と踏み込んだ。まさか取材規制の意図はなかろうが、立場をわきまえぬ発言に驚かされる▼党内からは、いまも小沢氏に事件の説明を求める声は表に出てこない。闊達(かったつ)に議論する民主党の自由な雰囲気は、どこへ消えてしまったのか。

 

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