
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 62310 Content-Type: text/html ETag: "3967b8-15ad-f2b3240" Expires: Wed, 13 Jan 2010 03:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 13 Jan 2010 03:21:05 GMT Connection: close
![]() 裁判員裁判 今年が制度定着への正念場だ(1月13日付・読売社説)6人の裁判員が裁判官とともに審理する裁判員裁判の今年の公判が、12日から始まった。 各地裁では、昨年以上のペースで公判日程が組まれる見通しだ。有罪か無罪か、死刑か無期懲役か、といった難事件の公判も予想される。今年は、制度が定着するかどうかの正念場の年となるだろう。 昨年8月に東京地裁で初めて裁判員裁判が開かれて以来、読売新聞の集計では、昨年末までに828人が裁判員を務めた。出された判決は138件に上る。 「一般市民には非常に重い作業だった」。裁判員を務めた男性がこう語ったように、人を裁くことに心理的な重圧を感じながらも、裁判員たちは、被告に法廷で積極的に質問するなどして、選ばれた責任を果たした。 制度1年目としては、まずは順調な滑り出しだったといえる。 刑事裁判の量刑は、「検察の求刑の8掛け」が多いと言われてきた。求刑が懲役10年ならば、判決は懲役8年前後というわけだ。この“相場”は、裁判員裁判でも大きくは変わっていない。 ただ、性犯罪の刑は概して重くなっている。卑劣な犯罪への裁判員の厳しい姿勢がうかがえる。 裁判官と裁判員が刑を決める際に、参考とするのが過去の同種犯罪の量刑だ。その照会に用いる最高裁の量刑検索システムのデータに誤りがあることが発覚した。量刑への不信を招く失態である。 仙台地裁では、裁判員が被告に向かって「むかつく」と発言するケースがあった。 事件と真剣に向き合うことで、裁判員に様々な思いが生じるのは当然のことといえる。だが、感情的な発言は、裁判員の判断への疑念につながりかねないだけに、慎むべきだ。 裁判員の8割近くが、判決後の記者会見に応じているのは、歓迎すべきことである。裁判員の生の声ほど、いつ裁判員に選ばれるか分からない国民にとって参考になるものはないからだ。 裁判員には評議の内容を漏らしてはならないという守秘義務が課されているが、許される範囲内で今後も体験談を語ってほしい。 これまでの多くの公判は、3〜4日間で終了したが、難事件になれば、判決までにより多くの日数を要するだろう。 拙速な審理は避けつつ、裁判員への過度な負担にも配慮することが欠かせない。制度の運用を担う裁判官の手腕が問われるのも、これからである。 (2010年1月13日01時21分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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