HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 59674 Content-Type: text/html ETag: "f5265-118f-a8098c0" Expires: Mon, 11 Jan 2010 21:21:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 11 Jan 2010 21:21:14 GMT Connection: close 1月9日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



現在位置は
です

本文です

1月9日付 よみうり寸評

 鳥瞰(ちょうかん)――。全体を大きく眺め渡すこと(広辞苑)。仙台高裁長官だった千葉勝美さんが昨年末、最高裁判事に就任したことを知り、「鳥瞰図のように社会全体を見渡した判決が読みたい」と思った◆こちらの思いが通じたのか、本紙朝刊の「顔」に「柔軟な発想と広い視野で時代の要請に応えたい」との抱負が載っていた◆「鳥」を持ち出したのには訳がある。千葉さんの趣味は野鳥の写真撮影。その腕前はプロ級との評だ。今年の年賀状には、羽ばたくハヤブサの姿があった◆長官を含め、最高裁の15人の裁判官は司法界のトップに位置する。言うまでもなく、15人が書く判決は社会に大きな影響を及ぼす◆極めて重要な人たちなのに、その氏名さえ、ほとんど知られていないのが実情だ。衆院選の際に実施される国民審査は、形骸(けいがい)化した制度の筆頭格といえる◆法服を脱いだ裁判官の姿を知るのも、司法を身近に感じるきっかけになりはしないか。「野鳥の千葉さんか」。そう思って判決の記事を読んでみてはどうだろう。

2010年1月9日13時50分  読売新聞)
現在位置は
です