HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Mon, 11 Jan 2010 22:15:46 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:駄洒落(だじゃれ)のつもりはないが、それを初めて聞いた時、…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年1月11日

 駄洒落(だじゃれ)のつもりはないが、それを初めて聞いた時、流行(はや)りそうなにおいがすると思った。<昭和くさい>という言葉▼昨年の春の選抜高校野球で、出場チームの一人が自身のブログで、対戦相手のナインの雰囲気をからかい、大目玉を食った一件、ご記憶の方もあろう。その選手が用いた揶揄(やゆ)の一つが、それである▼平成生まれの十代が言うのだから、意味あいは恐らく<年寄りくさい>に似て、フレッシュではない、時代遅れな感じといったところか。特に流行した風もないが、考えてみれば、それは、これからなのかもしれない▼きょうは「成人の日」。成人式に出るのは学年ごとが一般的らしいが、総務省の定義だと、今年元日現在で二十歳が「新成人」。その数百二十七万人で、一部の昭和六十四年組を除き、百二十五万人が平成元年生まれだという。いよいよ「平成生まれの大人」が社会の中に増えていくわけである▼だが、新成人の数は平成七年以降減り続け、今や昭和四十五年のわずか半分。いささか寂しい。そして、その“少数精鋭”の彼らを対象にしたインターネット調査の結果も少し気になる▼八割が「日本の未来」は「暗い」と予想。一方、「自分の未来」の方は六割が「明るい」と。<昭和くさい>かもしれないが、言わせてもらおう。その二つの「未来」が全然別ということは、多分、あり得ない。

 

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